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有田焼を「つくる」編 第五章:つくり手に聞く器選び |有田やきものアカデミー 【肥前陶磁器商工協同組合】

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色とりどりの器が並びます

食文化の変化にともない、食卓に並ぶ器の傾向も少しずつ変わってきました。特に若い世代では洋食スタイルがメインとなり、その結果、器で季節感を演出したり、料理や用途に合わせた食器に盛りつけるという、日本人特有の感性までも薄れてしまうのはとても残念なことです。道具としての食器はもちろんですが、「器を、食を愛でる心のゆとり」をも与えてくれるのが、職人たちが生み出すその土地ならではの「やきもの」なのではないでしょうか。

 

日本の器は手に持って使うものですから

さて、器の種類を大きく分けると洋食器と和食器になりますが、見た目の印象を重視した洋食器に比べると、和食器は手にした時の感触を第一に考えます。それは和食のあり方に由来するもので、ごはん茶碗も汁椀も手に持って食べるのが日本独自の文化です。
 つくり手側に話を戻すと、有田焼の職人たちが何よりも大切にしているのは、手のひらの中に器が収まる時の感覚、つまり「たなごころ」に他なりません。茶碗にしても器にしても、使う人の手のひらに初めて触れた時の感触、重さ、かたさ、ぬくもりを想像し、普段の暮らしに役立てていただける商品づくりを追求し続けています。

 

器の上部の端のところを「縁(ふち)」
下の足の部分を「高台(こうだい)」といいます

もし、気になる器を見つけたら、まずは手に取って、じっくり見て、手ざわりを確かめてみてください。好みの大きさや質感は人それぞれ。器と向き合うと、どんな料理を盛りたいのか、手持ちの器や自宅のテーブルとの相性も自ずと浮かんでくるはずです。
さて、実際に器を買う時にチェックしたいのは<高台>です。器を持った時に高台への指がかりが良いか。そして、手のひらに収まりが良いかをチェックしましょう。
また、いい磁器の見分け方として、器のふちを指で軽く弾いた時に金属音のような高い音が出ると◎。手入れに関しても磁器は使用前・使用後の手間が要らず、普段使いにはもってこいです。

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